今回はまず、前回のディフューザー(レフ版・バウンス版)の構成要素とその役割の
おさらいをN氏の解説で復習しました。
また、先生の方からこんな補足説明もあったので追記しておきます。
「ディフューザーに対して光源が近いほど芯のある光に(スペキュラーな光が多く)なり、
光源が離れるほどスペキュラーな光が少なくなる(柔らかい光)になる。」
「実際の撮影では、スペキュラーな光をどの程度取り入れるかで、
光源とディフューザーの距離が決まってくるし、、
どの程度コントラストを付けるかで、被写体とディフューザーの距離を決めなければならない。」
「これらの距離を決めるのは自分自身なので、
撮影前に被写体を良く観察し、どのように表現するかを決めてから
ライティングを決めていくのが重要になる。」
とのことでした。
今回はやや実践的な講義、スタジオワークです。
直トレ、傘トレを実際にみんなで作ってみました。
直トレ。キレイに出来てます。




「モタモタすんなー、早くやれー」と先生から激が飛んでましたね。
実際スタジオワークはトロトロやってたら叱られるので、気をつけましょう。
作り方はレジュメに書いてあるので、参考にして各自家で作ってみて下さい。
私も家でちょうちん作りました~
さてここからはlesson3「石けんとタオル」の撮影です。
今回、カメラマンはN島氏、アシストはN氏でした。
最初のセッティングはこちら。

このセッティングで最初に撮ったのがこれ。ライトはほぼ真上。

ホワイトバランスをとって、ライトの位置はレンブラント(左斜め後ろ)

全体に明るくなりましたが、まだフラットな感じで表面の質感が出ていません。
残念ながらここで時間切れとなり、N島氏の撮影はここまで。
ここからはカメラマンN氏、アシストはブルマンで仕上げていきます。
N氏のイメージ、「朝の光の中で撮ったような」「さわやかな感じ」
を忠実に再現すべく撮影します。
逆光にする事で、朝の斜めから差し込む光の感じを演出。
タオルのドレープにも気を配るよう先生からダメ出しが・・・

メインライトは天トレでレンブラントの位置に、フィルインはトレペ越しに右奥を
明るくするようにセット、タオルの陰はレフで起こした。
ドレープを付けて、バックにグリーンをあしらってみる。

アクセントライトは天トレの内側でレンブラントの低い位置からクリップオンで発光。
石けんの左肩を舐めるようにあたってエッジを作り出し、立体感と質感が出ています。
さらに、薄いブルーフィルターをアクセントライトの前にかざす事によって、
朝の色温度の低い光を表現しました。これで完成形。
結局使ったライトは3灯+レフのみ。
少ないライトでも角度を変える事で、ここまでの撮影が十分出来るという事です。

物によりますが、イメージはレンブラントを用いる事が多いらしいです。
逆光が物体のエッジ(輪郭)を浮き上がらせる効果があるからです。
また、柔らかい光だけでは表現できない表面の質感やエッジのシャープさなどは
スペキュラーな光を混ぜてやらなければいけないと学びました。
私も撮影の時、つい忘れてしまいがちですが、
物体の陰を不必要に消すのではなく、陰で陰影をつけて物体を表現するのが本来のライティングのテクニックである
と先生はおっしゃってます。
実際に撮影する時、自分のイメージする物にどこまで近づけるか、どこまで表現できるか、
どんな風に撮りたいのか?完成のイメージを掴む事も大切だと思います。
そのためには、他人の作品を見て勉強する事も必要だと思います。
この写真はどこから光をあてているのかな?
どんなセッティングをしているのかな?
とか、想像しながら他者の作品を見るのも勉強になるのではないでしょうか。
先生のHPの写真を見て研究してみるのも面白いと思います。
では、N氏の切抜き撮影画像です。




アクセントライトがキレイに入っていますね。
メインは左斜め上から天トレ、アクセントは左手前からトレペ越し・・・
といった所でしょうか?本当の所はどうなんでしょう?
皆さんも想像してみて下さい